最近、札幌市内の一部歯科診療所とNPO法人が提携し、診療費の自己負担を実質的に0円とする仕組みが行われている、との報道がされています。北海道勤医協は、この取り組みとは一切関係がありません。
北海道勤医協では、社会福祉法及び法人税法施行規則に基づく「無料・低額診療」を実施しています。これは、経済的な事由で医療を受けることが出来ない方々を救済する、法律に基づく制度で、実施に当たっては、医療保健福祉行政や税務当局の指定や確認により実施されている制度です。減免となった医療費については、何かで補填されるのではなく、北海道勤医協の経営の中で支えていく制度です。また、保険証をお持ちで自己負担が出来ないという場合だけでなく、何らかの理由で保険証が取得できていない場合でも対象となります。
無料低額診療制度では、単に、当面の医療費が無料になるということではなく、必要な医療を実施することと合わせて、困窮している生活を立て直す取り組みについて、一緒に考え、解決していく相談機能を重視しています。
なお、保険医療における患者自己負担については、日本の医療保険制度の自己負担率は国際的にも高い水準であり、医療が必要でも病院にかかれない状況を悪化させていると、北海道勤医協は考えています。この改善のため、医療保険制度を守り、改善していくことが必要です。北海道勤医協は、国民皆保険制度を守り、徹底するとともに、保険証一枚で、安心して診療が受けられる制度の確立のために、今後も活動してまいります。