福島民医連の職員は、原発事故による放射能汚染に脅かされながらも現場を懸命に守り続けています。全日本民医連は、8月1日から、子どもを被曝から守るための一時避難や職員の休養を目的とした看護師支援を開始しました。道民医連からは桑野協立病院(郡山市)・わたり病院(福島市)へ、9月にかけて11人の派遣が決まっています。
*北海道勤医協からは8月から9月までに8人の看護師を派遣しました。この支援は9月の派遣でひとまず終了しています。
西区病院看護師のKさん(福島県出身)は
1日、福島第一原発から60キロ離れた桑野協立病院、に向かいました。Kさんの使用するロッカーには「ようこそ!福島へ」の張り紙が貼られるなど、職員から熱い歓迎を受けました。
「"福島は汚染されている"というイメージが広がっているので、来てくれただけで感謝の気持ちでいっぱいです」と、看護師から話されました。福島県ナンバーの車が他県でイタズラされる、福島出身の子どもが学校でいじめにあうなどの偏見があり、つらい思いをしている人が多くいるのです。職員の中には、家族や親戚から、福島から離れるよう言われる人もいますが、「地域医療を守りたい」と、ほとんどの職員が病院に残っています。
Kさんは、懐かしい福島弁で入院中の患者さん一人ひとりに声をかけてまわりました。まだ続く余震の中でも患者さんは落ち着き、地域のくらしは一見すると震災前と変わらないように感じられました。しかし、街中のいたる所に放射線量が表示され、「ジャガイモは皮をむけば心配ないらしいよ」「この桃、検査が済んでいるから大丈夫だ」などの会話がされるなど、常に被曝に注意していることがうかがえました。
そのような状況下でも、患者や職員は明るい笑顔で前を向いていました。「支援に行ったつもりが、反対に皆さんのパワーに勇気づけられました」とKさん。北海道へ戻る日、看護師全員からメッセージカードが手渡されました。「スタッフと『私たちって余裕がなかったんだね』と口にし、日頃の看護を振り返る良い機会になりました」「支援のおかげでやっと長い休みがとれます。3人の子どもを連れて県外に一時避難します。ありがとう」−。Kさんは、このカードを一生の宝として胸にしまい、これからも福島の人たちに心を寄せていこうと決意しています。