仮設住宅からの相談が増加
宮城「心のケア」チームに参加して−勤医協メンタルクリニック東・医師田村修
4月上旬に宮城県障害福祉課より「多賀城地区の支援に入っていただけないか」と依頼が入り、民医連として継続的な心のケア支援をすることとなりました。私はクリニックのスタッフ2人とともに、6月22〜25日まで宮城県へ支援に行ってきました。
「まずは被災地を見てきて下さい。被災者が体験したことを感じてきて下さい」。到着初日-宮城県連責任者の言葉に押されるようにタクシーに乗って石巻まで現地視察をしました。
運転手さんは、「津波で会社保有40台のうち30台が流された」と話していました。陽が傾き始めた頃に到着した石巻市の惨状に、3人とも言葉を失いました。別の運転手さんは、津波に巻き込まれ九死に一生を得て、つい先日まで避難所から出勤していたそうです。ここにいるだれもが被災者なのだと改めて思い知らされました。
私たちの役割
被災地での主な活動は「これまでの対応ケースのフォローアップ」と「保健所ルートで紹介されてくる新規ケースへの対応」でした。2日半の活動期間中に対応したのは21件。避難所から仮設への移行が進んでいる時期でしたので、仮設住宅を訪問した保健師から、新規依頼のケースが目立ちました。
震災を機に、仕事・家・家族などを失ったことで心身のバランスを崩している方々の話を、時間の許す限り伺いました。多くの方が「話を聞いてくれるだけでありがたい」「私たちのことを気遣ってくれるだけでありがたい」と話していました。「がんばろう日本」や「復興」キャンペーンが、このような方々の気持ちを置き去りにしていないかと考えさせられました。
今回の支援では、主に多賀城市の保健師とカンファレンスを重ね、情報を共有しました。「私たちの活動は何の役に立っているのか
?」その疑問に対する答が保健師さんの言葉にありました。「事例化させないための介入です。それには専門家による見立てが役に立ち、その後の受診奨励の後ろ盾にもなるのでとてもありがたい」。紹介状により近隣の医療機関につながり、事なきを得た事例があったそうです。
民医連らしい「支援」とは
私たちが訪問した避難所には、無料クリーニングサービスにP&G社が山形から来ており、被災者にとても喜ばれていました。