また「祖父母や父親、友達と離れてさびしそうで」と、環境の変化に対する精神面を心配する声が聞かれ、健康面だけでなくコミュニュティまでも破壊した原発事故に怒りを覚えました。
また長期の休みを利用して保養に来ているお母さんたちからは「今もカーテンを閉め、なるべく外で遊ばせないようにしている」「放射能を気にしないで美味しいものを食べさせたい」という声が聞かれ、いまなお放射能汚染の心配が続く中、その地にとどまり生活していることの現実を突きつけられました。
事故を起こし放射線物質の情報を隠していた東電や国に責任があるのに、被曝させてしまったことを責め子どもの将来を心配する声に、同じ母親として胸が詰まるおもいでした。そして、いまだに真実の報道がされない中で、このような分断がされていくのだというこ
とも実感しました。
不安を受け止めて 私たちは、今の症状が放射能によるものかどうか、今後どんな影響をおよぼすかはわからないけれど、否定せず、不安な気持ちを受
け止め、「なんでも相談してください」「一緒に見て行きましよう」というメッセージを伝え続けようと関わってきました。「不安を聞いてもらえた」「否定せず受け止めてもらえた」ことが何よりも不安軽減につながっていると思います。医療者の役割は答えを出すことではなく、困難に寄り添うことなのだと、この取り組みであらためて実感しました。
現在避難してきている方々は、将来の見通しがもてず、また母子だけで避難している人たちも孤独感のなかで、精神的に不安定な
人や引きこもりがちになっている人たちが増えています。避難者組織や支援団体と相談し、秋には個別訪問なども検討したいと思って
います。
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