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公益社団法人北海道勤労者医療協会
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地域で子どもを守る 菊水こども診療所(1)
北海道民医連新聞 2012.09
地域で子どもを守る 菊水こども診療所
生活背景に迫った関わり/親のネグレクトのある子の事例

 菊水こども診療所では、「気になる子ども」の安全を地域の学校や保健センターと協力して見守り、家庭環境を理解しながら病気の治療をすすめています。


「様子がおかしい」
 昨年冬、5歳の男の子が菊水こども診療所を受診しました。重い喘息発作でした。対応した看護師は、「様子がおかしい」と気付きました。
 母親に「点滴をするのでA君を抱っ.こしてください」とお願いしても、「ちゃんと座りな!」と子どもに命令し、Aくんを一人でイスに座らせました。結局、看護師が抱きかかえて点滴をしました。A君が苦しそうにしていても母親は「まだ終わんないの?」「早く帰りたい」と言います。A君は「あはは」と、ただ笑うだけでした。
 気になった看護師たちは、母の言動などを記録に残して情報を共有しました。


A君の情報を共有
 その後、A君と母親は毎月定期的に通院していました。初診から約1年が経った頃、定期受診の日よりも早く来院しました。理由を
たずねると、兄弟が薬をラムネと間違って食べたり、吸入薬で遊んだので足りなくなったといいます。さらに、A君が薬を管理していることも分かりました。母親に薬の管理をお願いしましたがうまくいきませんでした。
 看護師たちはカレンダに薬を貼るなどして正しく飲ませようと工夫しました。また、A君の生活状況をみるために家庭訪問をしたいとお願いしましたが、断られました。
 診療所では、この間のやりとりを保健センターに連絡し、気になったことは保健師と相談しながら対応しました。
 A君が通う小学校で行われている健康診断に、菊水こども診療所の医師が行った際、学校側から「A君のことが心配なので相談したい」と申し出がありました。後日、お互いの情報を共有し、今後の方針を決めようと行われた懇談会には、学校から教頭先生はじめ5人、保健センターから3人、こども診療所から看護師3人が参加しました。
 保健センターからは就寝時間が遅いといった生活の問題点や家の中の状況が、学校からは学習状況や友だちづきあいについて報告されました。


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