公益社団法人北海道勤労者医療協会
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青年ディスカッション 生活保護 なぜ?と考えると見えてきた(3)
北海道民医連新聞 2012.08
Bさん 世間では芸能人が不正受給をしたって騒がれていたけど、制度について分からなくて、本当に不正なのか疑問でした。これまで生保の事例を通したディスカッションをしたことがなく、「なんとなく」で物事を捉えていたことに気付きました。働いていくうえで保護制度を知ることは大切なので学べて良かった。講師の話しを聞くよりも考えさせられました。今まで以上に患者さんの身になって考えられる人になりたい。

Dさん 今まで考えたこともないようなことを考えました。生きるのに趣味は欠かせないものだし、「最低限度の生活」って、どのぐらいなのかと思いながら参加して、たいへん勉強になりました。立場が違うと答えが違うことにも気がつきました。


田村さんは・・・

難しい質問だったかも

 知れませんが、「人権って何か」を考えてほしいと投げかけました。保護を利用するに至った背景や、保護基準以下の賃金で働いている人の立場に立って考えることで、はじめて気付くことがあります。
 保護世帯の暮らしを見て「うらやましい」と感じる自分の生活も、決して楽じゃない。格差社会の中で国民全体が貧困状態にあることに気づいてもらえたらと思います。
 私たち民医連の職員も、いつの間にか「自己責任論」に陥ってしまうことがあります。だからこそ、常に「なぜ?」「どうして?」と疑問を追求する目を持つ必要があります。
 例えば、パチンコを始めたのは、生活を楽にしたいと思ってのことかもしれません。お酒を飲むのは、楽しくなりたいからかもしれません。
 人は誰でも、仕事を失って社会から排除された感覚に陥れば、落ち込んで何かにすがりたくなると思います。常に相手の立場になって考え、想像できる力を持ち、事実をしっかり捉えて行動することが大切です。

桜井さんは・・・

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